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孤独を癒して 2(その他百合二次創作)
ていは孤独だったという、霊と戦える同年代の少年少女がいなかったからだ。
霊が見えるだけでも虚言扱いだ。それを退治する事を生業としているとなればなおさらだろう。
「そう、……私も似たようなものよ」
私はていに愚痴をこぼした。
霊が見えるだけでいじめられ、人間不信、主に男性不信か――に陥った。
「男なんて何も知ろうとしない」
男は特にそうだ。何も知ろうとしないまま差別する。霊を視る《力》を持つってことを知らないまま差別してきたのだから。
「そんなことはないと思います……」
と、ていは私の涙をハンカチでぬぐっていた。
「えェ、ありがとう。それは分かっている」
夕隙社のアルバイトは皆《霊》が視えるだでなく、人間不信に陥った私を差別しなかった。
「それに、かわいい子もいるからね」
と、私はいたずらっぽく笑った。伏頼編集長は、まぁ、美人だけど、年齢的にかわいいというには厳しいけど。深舟、楓、そしててい。
「わっ、わたしがかわいいですか!?」
私の言葉にていは顔を真っ赤にする。
「そう、前に間違って私をご主人様って呼んでくれた時はもう」
正直、それは悶え死にそうだった。
「あ、あれは。言葉のあやで……えっと」
ていはしもどもどろになる。しかし、知っている。本心から出た言葉だと。
「そうね。それを秘密にしてほしいなら」
と、調子に乗った私はていに顔を近づける。
「え、え……ッ?」
驚くが、嘘なのも分かっている。
「私がていに何をしてほしいか、わかるでしょ……?」
「は、はい…」
素直にうなずいた。そして――。
「……」
「……」
お互いの唇を重ねていた。しばらくその感触を楽しんだ後、放す。
「ご主人様……」
ていの目はうるんでいた。それがよりいとおしい。
「もう一回、キス、しようか……?」
と、私が迫ろうとした時だ。スマホのバイブ音が鳴った。
「はい、もしもし」
「いつまで買い物してんのよ? 《霊》が出たわ、夕隙社、出動よ」
出ると、深舟の声だった。気が強さで内面の弱さを内包している彼女もまたかわいい。
「ご主人様、急がなければ」
ていのうるんだ瞳は鳴りを潜め使命を秘めた顔つきになっていた。
「そうね。続きは《霊》を除霊した後にしましょうか」
「え? は、はい……」
まんざらでもないらしい。
まずはゴーストハント、それからだ。
霊が見えるだけでも虚言扱いだ。それを退治する事を生業としているとなればなおさらだろう。
「そう、……私も似たようなものよ」
私はていに愚痴をこぼした。
霊が見えるだけでいじめられ、人間不信、主に男性不信か――に陥った。
「男なんて何も知ろうとしない」
男は特にそうだ。何も知ろうとしないまま差別する。霊を視る《力》を持つってことを知らないまま差別してきたのだから。
「そんなことはないと思います……」
と、ていは私の涙をハンカチでぬぐっていた。
「えェ、ありがとう。それは分かっている」
夕隙社のアルバイトは皆《霊》が視えるだでなく、人間不信に陥った私を差別しなかった。
「それに、かわいい子もいるからね」
と、私はいたずらっぽく笑った。伏頼編集長は、まぁ、美人だけど、年齢的にかわいいというには厳しいけど。深舟、楓、そしててい。
「わっ、わたしがかわいいですか!?」
私の言葉にていは顔を真っ赤にする。
「そう、前に間違って私をご主人様って呼んでくれた時はもう」
正直、それは悶え死にそうだった。
「あ、あれは。言葉のあやで……えっと」
ていはしもどもどろになる。しかし、知っている。本心から出た言葉だと。
「そうね。それを秘密にしてほしいなら」
と、調子に乗った私はていに顔を近づける。
「え、え……ッ?」
驚くが、嘘なのも分かっている。
「私がていに何をしてほしいか、わかるでしょ……?」
「は、はい…」
素直にうなずいた。そして――。
「……」
「……」
お互いの唇を重ねていた。しばらくその感触を楽しんだ後、放す。
「ご主人様……」
ていの目はうるんでいた。それがよりいとおしい。
「もう一回、キス、しようか……?」
と、私が迫ろうとした時だ。スマホのバイブ音が鳴った。
「はい、もしもし」
「いつまで買い物してんのよ? 《霊》が出たわ、夕隙社、出動よ」
出ると、深舟の声だった。気が強さで内面の弱さを内包している彼女もまたかわいい。
「ご主人様、急がなければ」
ていのうるんだ瞳は鳴りを潜め使命を秘めた顔つきになっていた。
「そうね。続きは《霊》を除霊した後にしましょうか」
「え? は、はい……」
まんざらでもないらしい。
まずはゴーストハント、それからだ。
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表示回数 432 (since 2012/8/17)
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