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2015/02/25 00:17
お気に入り度 (85)

今でこそ凄い人気ですが、連載当初それほど注目してなかったんです
おもしろくなかったとかいうわけではないのですが
百合としてどう見ればいいのかちょっと戸惑いのある感じでした

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2013/07/20 16:10
この作品、怖ぇ。超怖ぇ。(1巻だけでなく、作品全体のレビューです)

七森中には、ごらく部という生徒会非公認の部活がある。そこに集う赤座あかり、船見結衣、歳納京子、吉川ちなつの四人による、まったりとしたユルい毎日を描く日常系漫画。

レビュー百作品目という区切りには、この百合というジャンルで明らかにターニングポイントとなった本作品が一番だと思い、今まで敢えてレビューしていませんでした。私が最初に明確な“百合”として意識して読んだのは「GIRL FRIENDS」ですが、この作品はそんな“百合との出会い”以来の衝撃でした。正直な所最初読んだ時は「頭カラッポにして萌える漫画」という感想しか抱かなかったのですが、読後数日経って次第に本作品の秘める底なしの力に気付き始め、現在はレビュー題名のような状態に至っています。

何が怖いって、何もかも。その凄さに畏れ入りました。

①タイトル
作品の顔はタイトルです。本作品はタイトルで「この作品は百合です」と堂々と宣言しています。しかしそこに「ゆる(い)」と付け加えることで堅苦しさを無くし、作風の自由度を確保し、そしてリズミカルな印象まで与えました。素晴らしいタイトルです。

②画風
瞳が大きく、頭身は低め。SDキャラにすると実に可愛らしくなるという、パッと見典型的な萌え絵です。しかしこの可愛い絵柄の中に、時折成人漫画並みにエロい描写が透けて見えます。サービスカットと思われるいくつかの絵にそれが感じられます。その気になればとんでもなくエロい絵を描ける人なのでしょう。しかし百合好きが好みそうなそれらサービスカットをギャグに利用してしまうのが良い。そして何より、そういったエロさが“透けて見える”以上のことは絶対にしない線引きの確かさが、安心して読める理由のひとつになっています。単に可愛いだけでなく、その裏に様々なものを秘めてカウンターに使ってしまうという、本当に“上手い”絵を描きます。

③脚本・キャラクター
脱力気味を装いつつ、内にシュールさを隠し持つギャグで進んでいく本作品。しかし毎回必ずオチを用意していて、ヤマなしオチなしイミなしが多い日常系とは一線を画しています。3巻帯で「掲載誌『コミック百合姫S(※今はもう無い)』のコンセプトを全否定するあの問題作」とありますが、確かにその通りではあるのですが、単なる破壊者でもありません。少女漫画・ラブコメ・お姉さま・女子校etc…これら百合の定石から外れたところにチェンジアップを投げ込んできて、読者を翻弄します。しかし結果はストライクなのがおそろしい。ギャグ漫画というのは体力も精神力も要る過酷なジャンルなのですが、比較的息の長い日常系の良さを踏まえつつ、切れ味鋭いギャグを時折繰り出すという、特異かつ理想的な立ち位置を確立しているのです。そして脚本のもう一つの凄さ。それは「百合を感じさせるタイミング」です。常に百合百合しいのではなく、さんざんギャグでボケて読者の緊張をほぐしておいて、ふとした瞬間に百合百合しい場面を鋭いツッコミの如く繰り出す、とんだ食わせ者(褒め言葉)です。
キャラも皆百合作品のテンプレから微妙にズレた面々ばかり。普段は下らない漫才ばかりしておきながら、突然悶えるほどの百合っぷりを発揮するものだから油断できません。主人公のあかりは、そんな凄腕お笑い芸人たち(百合萌えキャラではないのです。お笑い芸人なのです)の中に放り込まれた天然ボケの素人です。しかしその天然ボケが周囲の人物たちと化学反応を起こし、シュールな笑いを創り出しています。百合百合しさとギャグ漫画の面白さを完璧に両立させつつ、振れ幅を自在に変化させて読者を煙に巻く、凄い作品です。

④結論
林家志弦先生の百合ギャグが“ボケとツッコミが明確、剛速球ストレートが自慢の正統派漫才”としたら、なもり先生の百合ギャグは“ダラダラさとユルさに、シュールさと不気味さを内包したチェンジアップ・ギャグ”なんだと思います。主人公・あかりの姉であるあかね(ちなみに雑誌連載時とは性b…ゲフンゲフン。この辺りの抜かりなさも本作の怖さ)の姿こそ、その最たるものだと思います。
こんな作品、中々お目にかかれるものではありません。真似できそうで絶対真似できない。アホでユルくてバカバカしくて、脳ミソをとろかせながら読めるのに、その冴えたセンスで百合好きのツボを刺激し続ける作品です。百合としてもギャグとしても一級品、皆におススメです。

なもり先生凄すぎ、怖ぇ。超怖ぇ。

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